2016年12月26日月曜日

1209~イチニーゼロキュー~




あったかくて、美しいものをずっと探してた。



小さい頃からモノを創ることが好きで好きで仕方なかったけれど、夢中になって創ろうとするほど、オトナたちは、私の行動を危なっかしいなと思うような目で見てきた。




その視線は突き刺さることもあった。

どうしてほっといてくれないんだろう。

マイワールドは、文字の通り”自分の世界”。

誰も入れないはずの世界。



なのに、大人達は、

”ジェンガに夢中になっていて、グラグラと木目の積み木が揺れて、いつかそれがガラガラと音を立てて崩れていくさまを笑えずに、ついにはガッカリする子供の顔を見たくないんだよ。”

と言わんばかりに心配してきた。



モノづくりの世界は甘くはない。



マイワールドを差し出して受け取ってくれるような、現世なのだろうか。




上手く行かなくなったとき、あんなにキラキラしていた、貴女の顔が曇るのはごめんだわ、と、うちの親も心配していた。

家族ってこういうものだよな、ありがたいかもだけど、と、余計な心配は(身内であれど)丁重に断ってきた。



でも、心配性な親でさえ、ちょくちょく言う言葉があった。


「手に職をつけなさい。きっと人のお役に立つことがある」


という言葉。


応援しているのか反対しているのかわからなかったけれど、きっと、私の事を信じてくれているから言ってくれたのだろう。



高校を出て、世界が広がる感覚はあったけれど、選択肢が多くなる程、この手に持つべきものはなんだろう、この右手に合う道具は何だろう、とミナコは迷った。



普段は何かを決めることに時間を要さないミナコが初めて、決めきれずに燻りを感じた瞬間だった。



もうわからないや、と天を仰いだその時にふと、自然光にさらされて、柔らかな色を放つガラスが目に入った。



なんだかキラキラしている、触れたら暖かそう、でも壊れたりしないだろうか、冬の光が入らぬ時に思わぬ表情を見せそうだ、繊細だなぁ、


まるで”人間”みたいだ。


そう思った。



時が経ち、今、その自分の分身を大切な仲間を囲うようにして飾っている自分がいる。



そうだ、私も、柔らかな色彩のガラスも全部、”私”なんだ。ふははっ、と、いつしか笑っている自分がいた。

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